瞬間ですらない、時間

時間は人間が作り出した観念だ。時間とは、何なんだろう?
時計は必ずどこかで回っている。時間は待ってくれないというが、人が、時間を待てないのではないのか?と最近考える。だから、仕事も、食事も、睡眠も時間に追われている様に感じるのだ。区切りが欲しい。過去が欲しい。未来が欲しい。だから時間を作る。一秒が60回で一分。
一秒ってなんなんだろう?そんなことまで考える。時間はただの秩序に過ぎない。私が生まれて一秒がたつのではなく、地球が出来て一秒が出来るのだ。そう思えば、自分の存在などホコリの様な物に過ぎないと感じる。私は決して時間を作らないからだ。かといって時間の中にいる訳でもない。時間と共に生きる訳でもない。ただ、時間にあやかりたいだけだ。
ある国では、歳なんて数えない。推定○○才とか、多分六〇才くらいだろう・・・。という曖昧さだ。そして、その「多分」
こそが、時なのだろう。
時の間と書いて時間と言うが、時間とは、その時、時の一瞬の間を指す、点なのではないだろうか?だから、時間は流れない。流れるのは時だけだ。太陽が昇る動きが時だ。定時に起きるのは時ではない。時間だ。
だから、時間は心地よくないのかもしれない。人は一秒でも、点に収まる事ができないからだ。常に流動している。
時を包容したい、と強く思う。それはなんて贅沢なことだろうか!

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