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寝息

夜、隣で眠る人の寝息は寂しい音をしていた。
私が、彼の首にそっと手をあてると、少し汗ばんだ柔らかい肌の下から、微かな振動を感じた。
この人は、暗闇に溶けて消えるかもしれない、と思った。
それから、私は静かに布団を抜け出し、畳に座り込んでタバコを吸った。
どこからか、救急車のサイレンの音がする。
あぁ、私は、彼と同じ位の孤独を感じないと、彼の孤独は理解できないんだ。
タバコを消して、布団にもぐり込むと、寝返りをうった彼の髪の毛が、私と違うシャンプーの匂いでついつい、私は泣いてしまった。
 

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