黒い鳥

アキラメナサイ。何度でも。私の身体は落書き帳。
全てを白紙にすることが存在の否定を意味するのならば、もう私はやたらと修正液など使わずに、そんな決意をして。
今までの失敗作も破り捨てずにいることを約束して。
もう、だって余りにも痛かった。破り捨てる肉の痛さや、捨てる悲しさ、燃やされる皮膚の温度。もうこりごり・・・。
上塗りされつぶされる屈辱感といったら!
私の身体は落書き帳。

そして私はそこに一匹の黒い鳥をかいたのです。

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